【イベントレポート】OICX設立7周年記念イベント:名古屋大学発スタートアップの挑戦と成長

2024年3月16日

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(前列左から)名古屋大学・武田一哉 副総長、名古屋大学・杉山直 総長、岡谷鋼機・岡谷健広 社長、東海国立大学機構・松尾清一 機構長(後列)OICXから生まれたスタートアップ代表ら

2017年7月に開設、同年10月にオープンしたOICXは、今年で設立7周年を迎えます。これを記念して、2月8日に名古屋市内で「東海国立大学機構名古屋大学スタートアップ拠点OICX7周年記念行事」を開催しました。イベントではOICXから生まれた起業家が創業時の振り返りや会社を経営する上での苦労、夢などを語り合ったほか、OICXをご支援いただいた岡谷鋼機株式会社の岡谷健広社長に感謝状を贈呈しました。

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東海国立大学機構・名古屋大学でスタートアップ支援を担当する武田一哉教授

名古屋大学副総長の武田一哉教授はOICX開設当時を振り返りながら、全体では1000億円以上、学生ベンチャーだけでも100億円以上の時価総額を生み出すことができたことを報告。また、今後の展望についても言及しました。

大学、自治体だけの支援では新しい産業を作っていくのには不十分。ここから先は地域全体の大きな連携を持ってスタートアップを支援していきたい。

大学としては、起業後の支援や東海国立大学機構でベンチャーキャピタル(VC)の設立などを計画しており、地域の方々と連携しながらスタートアップエコシステムの構築に力を入れていきたいと述べました。

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創業当初からOICXに入居していたティアフォー加藤真平CEO兼CTO

株式会社ティアフォーの加藤真平CEO。現在、時価総額900億円(2024年2月現在)*を超えるティアフォーですが、創業当初はOICXの立ち上げに深く関わり、現在も本社登記住所をOICXに置いています。そして、記念講演では創業時の想いや巨大企業に勝つための戦略について語りました。

*STARTUP DB参照 https://startup-db.com/companies/0E12JgEUzoyp4LVa

名古屋大学に着任した時、大学で研究したことが技術を提供する企業になかなか使われず、それゆえに国から予算が降りづらいという悪循環に入っていた。この状況を打破する方法の1つとしてスタートアップがあると考えた。

大学がイノベーションのループに入るためにはスタートアップが鍵になると考え、ティアフォーを創業した加藤氏。ティアフォーが市場で勝つために採用した「ユニークな戦略」についても詳しく説明されました。

TeslaやAppleなどの巨大企業に勝つ現実的な手段がオープンソース。大学発の技術は非常に水準が高く、技術力で比較すると2番手3番手に位置することができる。そして、資金力や人力で差をつけられている1番手に勝つためには、技術をオープンソースにして4番手以降にその技術を使ってもらう。そうするとゲームチェンジが起きてくる。

大学発ベンチャーの雄であるティアフォー。テクノロジー系のスタートアップも多く入居している現OICXですが、OICXから第2のティアフォーが現れるのか、今後に期待したいです。

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(左から)ティアフォー・加藤真平CEO、オプティマインド・松下健社長、Acompany・高橋亮祐CEO、トライエッティング・竹島亮CTO、マップフォー・橘川雄樹CEO、Sonoligo・遠山寛治社長

パネルディスカッションではOICXで生まれ育ったスタートアップ6社(ティアフォー・オプティマインド・Acompany・トライエッティング・マップフォー・Sonoligo 順不同)が起業の苦労や夢を語り合いました。

採用が難しい。愛知は優良な大企業がたくさんあるので、周りの優秀な学生は大企業に行ってしまう。大企業に勤めている人がスタートアップ・ベンチャーに挑戦しやすいように出戻り制度を整えてもらえると嬉しい。(Acompany・高橋CEO)

トヨタ系企業をはじめとする大企業が立ち並ぶ愛知県。スタートアップを盛り上げるために「挑戦に寛容」な雰囲気を協力しながら作り上げていきたいという意見に他の登壇者も頷きました。

<パネルディスカッション登壇企業/登壇者(順不同)>

モデレーター

パネリスト

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パネルディスカッション終了後は、別会場に移り、懇親会を開催しました。スタートアップと事業会社によるショートピッチが行われたほか、今後のスタートアップの事業成長やエコシステムの未来について、参加者同士で熱い議論が交わされました。

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懇親会:名古屋大学・武田一哉 副総長による乾杯のスピーチ

OICX設立から7年。設立当初と比較して愛知県のスタートアップ熱は盛り上がりを見せています。大学のみならず、地域の皆様と協力しながらスタートアップエコシステムを構築し、さらなる発展を目指していきます。